切り取られた歴史~国立国会図書館~2021年02月04日 21:59

蓮舫議員の祖母陳杏村 『臺灣人士鑑』より
国立国会図書館と言えば基本的に日本で出版された全書籍が保管されている謂わば日本の歴史を後世に引き継いでいく役割の場所でもある。ここで所蔵しているある書籍のページが一部欠落してる。
『臺灣人士鑑』という昭和12年発行の本で、国会図書館のデジタルアーカイブズには、P23-26、P247-250がページ欠落との記録がある。
ITビジネスアナリストの深田萌絵氏によると、この欠落した4ページのうちのP249に、例の二重、三重国籍で問題になった蓮舫議員の祖母が入っているという。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1686485

子供の頃、縁日の見世物小屋の入り口で、中に蛇女がいるから見ておいでと客引きに誘われた時と同じ気持ちが湧いてきた。
見えないものほど見てみたい。

早速全国古書店在庫サイトを検索したら、1軒だけこの『臺灣人士鑑』のコピー製本を在庫で持っている書店を探し当てた。価格は決して安くはないが、まあ、4時間ちょっと時給で働くくらいの手が届く価格だったので、見世物小屋に入る気持ちで、見えないものの正体を見るために思い切って本を取り寄せた。写真がP249の蓮舫議員の祖母とされる陳杏村氏である。(写真左下をクリックすると拡大)

見世物小屋の蛇女の正体はこれだった。
以下記事内容を転記する
---------
陳杏村
洋装店主 デザイナー
(現)臺北市京町三ノ二三 
【経歴】明治四十三年臺北市ニ生ル 大正十五年臺北女子職業學校ヲ卒業 昭和七年笈(注:おい 荷物のこと)ヲ負フテ上京 昭和十年東京銀座ファッションスクール卒業シ 同年七月臺灣ノ洋装ヲ改良スヘク十五名ノ職工ヲ使用シ現在所ニ於テ流行界ノ先駆ファッションスタイルヲ開業シテ現在(昭和十二年)ニ至ル 趣味ハ旅行 シネマ
---------
上述の深田萌絵氏がなぜ、蓮舫議員の祖父母、父母の生まれた年や没年にこだわったかというと祖父母の生年が記載されている戦前の資料と、蓮舫議員が2015年に自らのツイッターで上げた家の墓標に記された祖父、父の年齢が合致せずつじつまが合わない、彼女のファミリーヒストリーに疑義があると2017年の雑誌WILLに投稿したのだった。

国会図書館の切り取られた4ページと蓮舫議員出生の疑義に因果関係があるかどうかは分からないが、実に不思議な一致である。

因みに、せっかく手に入れた本だったので、国立国会図書館に欠落したページだけ、コピーかスキャンで提供しますので後世に残してくださいと申し出たら、本そのものの寄贈でなければ不要です、といかにも役所らしい回答が来た。買ったばかりなので、さすがにすぐ寄贈はない。自分らの重要な役割を考えて何が一番大事なことかを忘れ、紋切り型の回答をした国会図書館には失望した。