マスコミの傲慢2019年11月18日 22:30

私の以前の仕事は公共施設を運営する会社の広報だった。
ある日毎日新聞の記者から電話があり、運営している公共施設の紹介記事を掲載したいので写真素材だけ貸してくれという。事実と違うこと紹介されても困るので、写真を貸すのはいいが、原稿も事前に確認させてもらうと言ったら、「通常記者が書く記事は事前に取材対象には見せない」とかもっともらしいことを言い出す。社会面のスクープ記事じゃあるまいし、公共施設の紹介なのだから事前に見せないなら、記事掲載も写真貸し出しもできない旨説明した。するとよっぽど困ったらしく「普段は見せないが・・・」とかいいながら、結局事前に記事を事前提出してきた。チェックすると案の定、事実と違う内容だったので全部修正させた。公共施設を実際に一度も見に来ることもなく、あたかも取材して足で稼いだような記事にする。こっちは無料で写真を貸し出し、一銭ももらえる訳ではなく記事をチェックしてあげる。記者は記事にして新聞収入を得る。テレビも同じで、取材される側は宣伝になるからとタダで応じ、テレビ局側はタダ乗りして莫大な収入をスポンサーから得る。こういう傲慢でいい加減な取材だから、新聞もテレビも偏向記事が多いのだと合点がいった。
因みに、その公共施設紹介記事は東京オリンピック2020を見据えたシリーズものだった。うちの施設を紹介した翌週は別の公共施設を紹介していたが、案の定その翌週にはその施設の訂正記事が出ていた。