世の中、ほんとうに住みにくい~巷の声~2020年11月19日 22:48

住んでいる集合住宅に最近新しく清掃管理人のおじさんがやってきた。以前の女性清掃員はゴミ出しの日だけ出勤してゴミ置き場のゴミを出すだけだったが、新しいおじさんは「何をやっていいかわからない」と言いながら自分で仕事を見つけて、玄関のガラス扉やポーチの床など共有エリアの拭き掃除を毎日やってくれる。ゴミ置き場もおじさんが来てから分別が厳格化し悪臭がなくなった。
今朝いつものようにおじさんに挨拶して出かけようとしたら、「なんか嫌な世の中だよね」と急に話しかけてきた。すかさず私も「そうなんですよ、コロナだけの理由じゃなくて、なんか自由自由っていいながら窮屈だし、テレビ見てても気分が悪くなるので、ここへ引っ越してからは毎日ラジオです」と答えると、おじさんは安心したように、「そうだよね、そう感じているのは俺だけじゃなかったんだ、よかった」と言われ別れた。
外出先のファストフードでお茶していると、隣に年配と若いサラリーマンがサラリーマン談義をしていた。
「会社でも何もしないのがずっと続いていて、このままじゃ衰退するだけだから、これじゃいけない、とにかく何でもいいから何かをしなきゃいけないって感じだよな」
「GOTOイートなんかも使ってる?実際使っている人は1割程度なんだってな」 「僕はあんまり外食する気にもなりませんね」
「そろそろ採用面接でもしようと思っている。採ったって仕事があるかどうかもわからないし、面接しようと思っても応募があるかもわからない。とにかくやってみるしかないんだ」
「俺なんか半年会社に行ってないぞ」
「会社の椅子は全部新調した。パソコンもウインドウズ10にでも替えないと、入ってきた人が、なんだこの会社未だにこんなの使ってるのかって言われるからな~」なんてとりとめもないが、切実な会話が聞こえてきた。
一億人全員がマスクで口をつぐんでしまった今日この頃、人間味のある巷の声が聞こえてきて、自分と同じだな、どこも大変だな、とちょっと安心した。自殺せずに、なんとかひたむきに生き延びてほしい。