明治の本を修復2021年04月18日 11:55

丸背片袖革装上製本
これまた古本屋で見つけた数百円の本を修復した。いずれも表紙は一部擦り切れているものの再生可能だったが、背表紙の革が劣化してぽろぽろと崩れ、中身の背中がむき出しになっていた。中身と表紙をはずし、中身の本文をもう一度まるみ出し、耳出しして整え、新しく買った山羊革を背表紙に使って修復した。革はphが弱酸性でもあり、布や紙より劣化が早く進み大体どの古書も100年はもたず、革からやられている。今回の修復も次の100年以内には再修復だろう。
【English Grammar and Composition】
著者:William Swinton
1887年(明治20)5月 HOBUNKWAN出版
装丁:丸背片袖革装上製本※
【日本地質学】
著者:神保小虎理学博士
明治29年9月 東京金港書籍出版
装丁:丸背片袖革装上製本 

※丸背片袖革装上製本:
本の背中を丸くし、背の周辺だけ革の素材で覆ったハードカバー本

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