長居無用の店2022年02月05日 20:25

 以前、現金を触るその素手でとんかつをつかんで揚げる店を紹介した。
http://onokorojima.asablo.jp/blog/2021/12/04/9445455

 コロナ禍で飲食店も大変だろうからと、外出したらできるだけ外食するようにしているが、今回も1軒、不愉快だった飲食店を紹介する。

 いつものお稽古ごとの帰り道夕食で初めて立ち寄ったこだわりハンバーグ専門店だ。コロナ禍で店内はガラガラだったがカウンターへ通される。
注文のジャンボハンバーグが出てくるまで5分程度の間、お稽古事で習った内容を忘れないようにノートに書き留めていた。ハンバーグをいただいてから、お替りでもらった2杯目の水を飲みながら、さきほどの備忘録の続きを書き始めて5分も経たないうちに、オープンキッチンにいた店主が私の後ろまでやってきた。
「ここでお仕事お勉強はやめてください」
店主が私を叱ったのだ。
ハンバーグを食べたあとも水一杯で1時間も2時間も粘っているならわかるが、食べ終わったばかりで水を飲みながら消化の時間も兼ねてノートにメモの続きを書いていただけ、入店してから食べ終わって店主に叱られて退店までが25分足らずの出来事だった。
 ノートに何か書くのが仕事・勉強と見なされ禁止するのに、スマホをいじるのなら長時間でも叱られなかったのか?
 また、何であれとにかく長居されるのが嫌なら、食後5分以内で客を叱るのはタイミングが早すぎる。状況を見極めてから客に注意すべきだ。
 度が過ぎたマイルールの飲食店、せっかくの美味しかったハンバーグが吹っ飛んで、店をあとにした。

クリエイティブすぎる怪談2022年02月06日 19:00

最近ちょっとハマっているのが、YOUTUBEでの怪談話だ。占い師芸人で有名な島田秀平のチャンネルで、各分野の皆さんをゲストを招いて、友人知人から聞いたり本人が実体験した不思議なことを紹介している番組だ。

https://www.youtube.com/channel/UCr6Lhrp_ojKTcR_iHhTG-mg/featured

 毎回ゲストの怪談をきくにつれ、100人100様、しかもその内容も実に独特だがリアリティがあり、プロのクリエイターのフィクションでもなかなかそこまで思いつかないくらいイマジネーションと創造性が満載の展開だ。
 普通の人間が思いつかないくらい想定外の経験談だから、やっぱり人間の能力をはるかに超えた、嘘ではない真実の怪談なんだな、と思う。
 「信じるも信じないもあなた次第」とよく言われるが、「信じるしかない」というのが率直な感想である。

追:かくいう私も、社会人になったばかりの頃、沖縄市内の今はもうないビジネスホテルにチェックインし、部屋に入った途端普段感じたことのない胸騒ぎがした。別の部屋の同僚とすぐ外出予定だったので、一旦ドアを閉めて同僚の部屋に様子をうかがいにいき、じゃあでかけようかと、荷物を取りにもう一度自分の部屋に戻ったら、締めたはずの部屋のドアがパッカリと開いていた。恐る恐る部屋に入ったが、中には誰もおらず、その夜も特に何も起こらなかったが、30年経った今でも鮮明に記憶に残っている出来事だった。

妙に色っぽい花嫁さん~主婦の友付録~2022年02月09日 21:20

戦前発行の『花嫁さん全集』を修復した。もともと雑誌『主婦の友』の付録で、古本市で300円で購入した時は、表紙も外れ、厚紙ケースもボロボロ、本文も酸化して不揃いだった。

古い表紙を本体から外し、本文を化粧裁ちして三方を綺麗にし、ハードカバーに仕立て直し、作り直した本の寸法に合わせて硬い平ボールでブックケースを作り直して完成した。

仕立て直した付録とハードケース

化粧裁ちした本文は綺麗な三方に変身

本の内容は、これから嫁いでいくお嫁さんに向けたもので、旦那になる家に入るということ、その前の準備、嫁としての心得や作法、結婚後の旦那の浮気の解決法に至るまで、お嫁さんとしての心得が満載だ。扉のページには文金高島田、打掛花嫁衣裳を着る際の詳細な手順が紹介されており、化粧を施されている花嫁さんの顔が妙に艶っぽかった。

主婦の友新年號付録
『婦人一生の座右寶典 花嫁さん全集』
昭和12年1月 主婦の友社発行
ソフトカバーを角背上製本(ハードカバー)に仕立て

1年に40時間かけた成果~デコール~2022年02月10日 23:59

本の修復をしていると、表紙デザインのバリエーションの技法が欲しくなってくる。それを専門で教えてくれる「デコール」教室があったので通い始めて1年になる。「デコール」( (decar) とはフランス語で装飾様式、装飾物の意)で、現代製本よりも古い「パッセカルトン」と呼ばれる西洋製本の中で使われている技法で、革表紙に様々なデザインを施す技術である。
それぞれの本にふさわしい意匠やデザインを自由に表現する。線や模様を金箔で型押しする箔押し、色や種類の違う革を貼ったりはめ込んだりするモザイク、活字を使ったタイトル押しなどの基礎的な技術を学び、より美しく、完成度の高い本をつくるのが、教室の目的である。
実際にはフェールという真鍮のコテを電気コンロで温めて、焼き印のように革に押す。
これが実に根気のいる仕事で、2本の線をまっすぐしかもきっちり平行に引くだけであっというまに2時間過ぎてしまうこともある。
外枠の線の空(から)押し、金箔押しができたら、モザイク革を張る予定の部分にも空押しをして、モザイクが貼りやすいように革の表面を削って毛羽立たせる。
デコールの先生は、製本工房の親方くらい厳しい職人肌である。コンマ1ミリの違いも見つけて妥協しない、つまり私はやり直しの繰り返しなのである。こころの中では『これくらいのズレは見逃してほしい』と思いながらも、毎回それで小さなズレに妥協していると、最後に仕上がったものは全体がいびつになり美しく仕上がらないことを十分わかっているので、甘んじてやり直し指示を受ける。お陰で、手先はまだまだだが、先生にチェックされる前に、注意されそうなコンマ一ミリの違いが自分でもわかるようになってきた。ある意味忍耐という精神性とズレを知覚できる五感を研ぎ澄ますための自己鍛錬の修行でもある。
そのような先が見えない学びの中で、やっと出来上がったのが、こちらである。
モロッコ革と言われる山羊革に温めたフェールで空(から)押しをし、その線に純金箔を乗せて、また上からフェールで抑え金箔を定着させる。これが金箔押しである。更には別の色のモロッコ革を貼り付けその周りをまた空押し、金箔押ししてモザイクをつくる。
最後に先生から「まあ、ここまでできればいいでしょう」という言葉をいただくのに、1年計40時間かかった。払った学費も都心マンション家賃一か月分だ。隣に座っている生徒は、たった1冊の本のタイトルの箔押し練習だけで既に1年半過ぎている。
私のほうは次のデコール作品(花模様と直線のフェールの金箔押し)に取り掛かっている。修行は続く。

祝 日本国建国 ~マスコミが取り上げない祭日~2022年02月11日 08:11

我が日本国建国をお祝い申し上げます。
 GHQによって戦後改名されるまで紀元節と呼ばれ、初代の神武天皇が即位された日とされています。つまり日本が始まった日です。
また、マスコミが一切取り上げない祭日のひとつです。
取り上げると、世界でも唯一無二の126代続く万世一系の天皇の歴史を語らねばならないからです。NHK大河ドラマが、天皇抜きでは語れない太平記の時代の事を取り上げたがらないのと同じです。(正しく語れる知識も勇気もないかもしれませんが)
 私が子供の頃はまだ「祭日」「祝祭日」と呼んでいましたが「祭日」という言葉もいつの間にか「祝日」に代えられていました。祭日は、神道の祭祀ですので、「宗教」を思い起こすと誰かが忌み嫌って代えたのでしょうね。

元々祭日に祭祀だった今の祝日は
・紀元節(きげんせつ)→建国記念の日
・春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)→春分の日
・天皇誕生日(天長節)→昭和の日 昭和天皇の誕生日
・秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)→秋分の日
・明治節(めいじせつ)→文化の日 明治天皇の誕生日
・新嘗祭(にいなめさい)→勤労感謝の日
で、マスコミが積極的に深く語らない「祝日」と見事に一致します。

 祭日には国旗を掲げ「旗日」と呼んでいたのも、各家庭での国旗掲揚が廃れてからは「旗日」の呼称も消えつつあります。
日本以外の国は、例えばアメリカも中国も自分たちの建国の日には特に街中、家々が星条旗と五星紅旗で溢れているのを日本人もマスコミも知らないのでしょうかね?
 三島由紀夫が嘆いたように、日本はますます「空虚でニュートラルな」国になりつつあります。祭日なので、愚痴はこれくらいにします。

『神まうで』をもって出かけよう2022年02月14日 21:20

戦後GHQに介入されるまで、日本全国の主要神社は社格と呼ばれる格式が決められていたので神社の名前の頭には、「國幣」「官幣」「官幣別格」などとグレードが付いていた。
東京九段下の靖國神社でも、戦前までは大鳥居の脇にある社号標は、「官幣別格 靖國神社」となっていたのを、敗戦後GHQによって「官幣別格」という石碑の頭の部分をそっくりそのままちょん切られて、「靖國神社」とだけなって今も残っているのは有名である。
今回修復した本『神まうで』は樺太、臺灣、朝鮮を含む日本全国の主要神社が、社格付きの正式名称表記でその由来と行き方が写真つきで紹介されている。

もともとソフトカバーの本だったが、表紙の状態が悪く、長年の湿気で表紙の布にカビが生えており、破れもひどかった。しかし表紙の獅子の模様が独特だったので、表紙を総替えするには惜しく、本文から表紙を外し、カビの生えたヨレヨレの表紙を中性洗剤で手洗いして90年分の汚れとカビを取り去り、和紙で裏打ちして補強しそのまま表紙に活かして修理した。
いにしえの旅人気分でこの本を持って全国の神社を参拝したいと思う。

背表紙の金文字タイトルが神々しい。

著書:『神まうで』
昭和8年12月 鐵道省発行
丸背ソフトカバー ケース付き